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ヴェニスの商人

ヴェニスの商人
/ ポニーキャニオン
ISBN : B000E5LIRK
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悪役をひいきにしてしまうのは日本人だからなのでしょうか

飯田橋でこれを見たのはだいぶ前ですが、アルパチーノに感動。
というより、ああ、自分が以外に勤勉なのだと再確認した映画でした。

ご存知、シェイクスピアの超有名戯曲。
中学生ぐらいでも読んでる(いまどきは読んでないのかもしれないけれど)有名な話だが、私がこれまで覚えていたの裁判所で、裁判官(男)に扮する女相続人ポーシャの痛快さだったが、今回映画をみて落涙。
Wikipediaに書いてある通りユダヤ商人の悲劇だよこれ。
http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E3%83%99%E3%83%8B%E3%82%B9%E3%81%AE%E5%95%86%E4%BA%BA&oldid=5476494

勤勉に働いているのに、アホな娘は財産をもって逃げるし、裁判にはまけるし、そしてこの時代ではもっとも大事であったあだろう、宗教の改宗まで強制され、コミュニティからはじかれてしまうのだ。強欲だから?その報いとももちろんいえるけど、遊び暮らしている若者たちがやすやすと成功を手にしてしまうのはなんとなく納得できない、って思ういまどきの大人はきっとシャイロックに同情するに違いない。
それをぐぐっとみせるアルパチーノが秀逸。おいしい役柄だから簡単なのかもしれないけど、キリスト教史観が身についていない国の観客には彼こそ、主人公ってとられたのではないか。
by doormatdream | 2006-05-15 01:04
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