巷では「ダヴィンチ・コード」で持ちきりですね。2年前に原作読んで①謎解きとしては面白い、うん。②キリスト教徒はだまっちゃいないだろうな、と思ったのを覚えてます(前にブログに書いた気がします。)トムハンクスの髪型がいまいちなんじゃないか、なんて、他の映画会社はどうでもいい事に突っ込みを入れている位、圧倒的に興行的成功が約束されてますよね。
映画館でみた予告編も練られており、ロン・ハワード監督によるちゃんとした娯楽大作に仕上がっているようですね(未見なので推測です)。 そうそう、こういうのは日本人は日本人らしく神様そっちのけで楽しむのに限ります。 修道士と殺人、そして謎解きといえば『薔薇の名前』 薔薇の名前〈上〉 ウンベルト エーコ 河島 英昭 ウンベルト エーコ / 東京創元社 スコア選択: ★★★ 知識総動員のミステリ小説。トリビア自慢の人は挑むべし。自信のない人も、細かいことは気にせずたのしむべき。なにしろシャーロックホームズ「バスカヴィルの犬」のパスティーシュだから。 映画にもなってますね、主演はショーン・コネリー。小説が難しい方は是非映画から当たってみるといいですよ。 さて、天邪鬼な私は、それなら、ギンレイホールに行こうということで、向かった飯田橋。'05のカンヌ映画祭のパルムドール受賞作『ある子供』。 ギンレイホールのチラシには次のようにストーリーがかかれてます。 盗みを働き、その日暮らしをしている20歳のブリュノと18歳の恋人ソニア。ある日、二人の間に子供が生まれたが、その子を売ってしまうブリュノ・・・。涙も、働くあせも、本当の愛も、命の重ささえ「知らない」ブリュノ。つらい、むき出しの現実の中にも命(希望)が息づいていることを証明したダルテンヌ兄弟の傑作!! 月曜日に’06年のカンヌの発表があるから、この上映スケジュールなのか、やるなぁギンレイホール。っておもって着席。 このブリュノ、ほんとダメなやつで、14歳ぐらいの子供を子分にして引ったくりをしたり物乞いをしているんですよ。で、子供を売ってしまった後も警察・子供売買の仲介者・そしてソニアにもその場しのぎのうそをつき続ける。ソニアに拒絶されてもドアの前で「ソニア、許してくれ・・・。ソニア、携帯を盗まれたんだ、貸してくれよ」とかのたまう。間違いなく私の前にいたらぶん殴る(笑)。 でも、今言ったようなことを淡々を映像にしていて、しかも音楽はなし。映画を見ている人の多くは、「こいつ、情けねーなー」とまるでドキュメンタリーをみているみたいに思ったに違いない。 そして、ラスト・・・。ああ、ネタばれしたくないからかけないけど。 ダルテンヌ兄弟天才、そしてカンヌでこれを選んだ審査員たちみんなに万歳。 こういう社会派風の映画って、ベタなつくりだと途中で涙を誘うように出来ている。まるでNHKプロジェクトXのように。 あれが悪いっていっているわけではない。現に私もRENTなんてSEASONS OF LOVEが映画の最初に流れただけで泣いたもの。 でも、最後までぜんぜんそんなそぶりを見せないのに、話は退屈じゃなくて、で、最後にブリュノに希望を与え、観客は緊張から解き放たれるとともに祝福しちゃうんだよね、あんなにアホだとおもったブリュノに。 決して単純なハッピーエンドではないのに、こんなにすがすがしい映画、映画好き見るべし。 とここまで書いたような感動をして、本当は『歓びを歌にのせて』をみにいったことをすっかり忘れ、映画館を出てしまった。。。今週中になんとかもう一度ギンレイホールに行かなければ。 ゴスペルクワイヤで毎週唄っているわたしが、この映画をみないことは出来ない! #
by doormatdream
| 2006-05-30 00:35
| 映画
Rent (1996 Original Broadway Cast)
Steve Mack Jonathan Larson Tim Weil Jeff Potter Anthony Jackson Daniel A. Weiss Ira Siegel Kenny Bre / Mca ISBN : B000005ALT スコア選択: ※※※※※ 私が購入した2枚組み日本版。英語も日本語も歌詞カードが付いてました。 先週の日曜日、びっくりするほど込み合った渋谷で、念願の映画「RENT」を見てきました。 本編開始後、映し出される暗闇。雲間からさす光のように6つのスポットライトが舞台に立つ6名を照らす。そして名曲「Seasons of love」。 こんな説明じゃ絶対伝えられない!って思うくらい鳥肌の立つ展開。やるじゃないかクリス・コロンバス監督。 ストーリーはオペラ「ラ・ボエーム」をベースにしているから、至って単純明快。どこかに変なひひねりがあるわけではない。でも、古典の仕事のすごいところは、ストーリーが単純なのにもう、画面に釘付け。ミュージカルに抵抗のある人も、ほんとの舞台版RENTよりもより普通の話に近いらしいので、お勧めです。 ロックミュージカルって途中の音楽(とくに元スターのロジャーが歌う場面)がどうしてもアメリカのテレビドラマ「フルハウス」の場面切り替えの音に聞こえて仕方がないけど、もうそんなのもぶっ飛んでしまうくらいのめりこんじゃいました。 CDも映画のサントラと舞台版のどちらを購入しようか悩みましたがまずは舞台版を購入。2枚組みになっていて、どうやら舞台のストーリーそのままをCDに収めている格好のようです。 Seasons of loveは舞台では最初には出てこないようで2枚目のTrack1になってます。 英語べたの私でも聞き取れるくらい単純な歌詞。でもほろっと泣いてしまいました。 Five hundred twenty-five thousand six hundred minutes って言われてドキッとしない大人はいないでしょう? で、さびの部分で How about love? って唄われた日にはもう完全に心わしづかみにされてしまいました、不覚にも。 東京ですらわずか2館での上映ですけど、見るべきですよ。 #
by doormatdream
| 2006-05-25 00:50
映画「ダ・ヴィンチ・コード」&おすすめ作品は?
もうすく公開になる『ダ・ヴィンチ・コード』。まだ世の中がこんなに盛り上がる前に本で読みましたけど、日本人、且つ、非クリスチャンの私は普通のミステリーとしてしか読めませんでしたよ。もちろんミステリーとしては面白いです。たしかに。でも全世界がドンちゃん騒ぎするほどなの?ってやっぱり思うんですよ。 で、予想通り英語メディアで取りざたされていたいのは宗教戦争の文字。そりゃ、キリスト教最大の謎、みたいなことに、こうも「本当ぽく」切り込んでしまったのだったら、もの申すひともいるでしょうよ。 a href="http://moura.jp/scoop-e/courrier/" target="_blank"> 娯楽大作としてみるぶんには面白いとおもいます。役者もちゃんとした人をつかっているし、監督さんはロン・ハワードだし。 『ポセイドン・アドベンチャー』とかもリメイクだけど日本人にはあまり思い入れがないと思うし。 ・・・同じ大作ぽい感じが好みの人は「インサイドマン」なんてどうでしょうか。 自分はきっと「愛より強く」をみちゃう気がする・・・。あれ、終わっちゃった? #
by doormatdream
| 2006-05-17 01:35
ヴェニスの商人
/ ポニーキャニオン ISBN : B000E5LIRK スコア選択: ※※※ 悪役をひいきにしてしまうのは日本人だからなのでしょうか 飯田橋でこれを見たのはだいぶ前ですが、アルパチーノに感動。 というより、ああ、自分が以外に勤勉なのだと再確認した映画でした。 ご存知、シェイクスピアの超有名戯曲。 中学生ぐらいでも読んでる(いまどきは読んでないのかもしれないけれど)有名な話だが、私がこれまで覚えていたの裁判所で、裁判官(男)に扮する女相続人ポーシャの痛快さだったが、今回映画をみて落涙。 Wikipediaに書いてある通りユダヤ商人の悲劇だよこれ。 http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E3%83%99%E3%83%8B%E3%82%B9%E3%81%AE%E5%95%86%E4%BA%BA&oldid=5476494 勤勉に働いているのに、アホな娘は財産をもって逃げるし、裁判にはまけるし、そしてこの時代ではもっとも大事であったあだろう、宗教の改宗まで強制され、コミュニティからはじかれてしまうのだ。強欲だから?その報いとももちろんいえるけど、遊び暮らしている若者たちがやすやすと成功を手にしてしまうのはなんとなく納得できない、って思ういまどきの大人はきっとシャイロックに同情するに違いない。 それをぐぐっとみせるアルパチーノが秀逸。おいしい役柄だから簡単なのかもしれないけど、キリスト教史観が身についていない国の観客には彼こそ、主人公ってとられたのではないか。 #
by doormatdream
| 2006-05-15 01:04
私は首都圏に住んでいるが、気になっていた。新しい日清カップヌードルのCM『FREEDOM』。
NO BORDRE というコンセプトが、CMという身軽な媒体を通じて大事なことを感じさせる(考えさせられる人は残念ながら今の日本では僅かだろう。ただ、感じるだけでも稀有なんだ)優秀なCMだっただけに、どうなることかと思っていたら、大友克洋をせおって帰ってきた! 詳細はこちら↓ http://freedom-project.jp/ で、気になるときに買っている広告批評の特集がこれだったから購入してしまった。 どうみても『AKIRA』だろって思っていたこの世界。 舞台は23世紀の月共和国。エデンというコロニーがこれまで公開された部分の場所のなまえだ。失踪するビークル。椅子にえらそうに座ってそれを操っているのが主人公カズオ。 狙っているのが”健康優良不良少年”というコンセプトを聞いて笑った。そう、そうなんだよね、AKIRAも今回の主人公カズオも。 たとえAKIRAとカズオの区別が微妙につかなくても、大友さんの画力はすごいことを思い知らされる。広告批評の表紙は鉛筆でかかれたラフスケッチだが、それだけでもうひきつけられてしまう。POP過ぎるのか、商業的過ぎるのか(・・CMだしね)、どう転ぶのか分からないけど、これからの展開をわくわくして待ちたい。 http://www.kokokuhihyo.com/magazines/index.html #
by doormatdream
| 2006-05-13 00:42
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